火曜日, 3月 04, 2008

自社開発エンジニアと受託開発エンジニア

僕は今の会社に入る前は、フリーで個人事業主として主に携帯アプリの受託開発を行っていました。当時はエンジニアでありながら、仕事をもらうために営業的な動きをしたり、時にはプロデューサーとして、時には経理として働いていました。

いわば自分で仕事を取ってきては、自分に振る、みたいな働き方をしていたわけです。


今の職場では自社開発エンジニアと受託開発エンジニアが入り込んでおり、僕もエンジニアではなくなったことで客観的に見て、「べき論」としてこれらのエンジニアはどう違うんだろう、とふと思って分析してみました。


【受託開発エンジニア】
■ビジネスモデル
発注会社の要望通りのソフトウェアを開発し、納品することでその対価として業務委託費用を納める。売り上げは基本的に”人月”単位での工数に比例するため、工数が増える「仕様追加」や「修正」を避けようとする。

■評価指標
- かかった工数
- できあがった製品の品質
- 仕様書や運用指示書などのドキュメントの品質


【自社開発エンジニア】
■ビジネスモデル
作った製品のクオリティによって得る、自社のビジネスの拡大。
かかった工数と売り上げは必ずしも連動しない。

■評価指標
- 受託開発と同じ?


すごくざっくりかつ乱暴ですが、こんな感じなのかなと。
自社開発は経験したことがないので良く分かりません・・・

受託開発は、工数に応じた従量課金ビジネスなので、儲ける為には単価をあげるしかありません。したがって、発注会社の予算内でできる限り高い品質の製品を納入することで満足度を上げ、単価向上へとつなげていくという点で、ビジネスモデルと評価指標が一致しています。


一方の自社開発は、工数とビジネスモデルは基本的に無関係なので、受託開発と同じ評価指標では、ビジネスモデルと一致しない場合が多々起こることが想定されます。
例えば、いくら期日どおりに、安定したソフトウェアを納入してもお客様に売れなければ、1銭の売上貢献にもならないわけです。

逆に、すばらしいアイデア製品であれば1週間で作ったソフトウェアでも、何百万、何千万の売上貢献に繋がることだってあるかもしれません。


従って儲ける為には限られた工数を最も儲かる製品に投入する、あるいはより儲かる製品になるようにコミットメントする必要が出てきます。そのためには、仕様の追加・変更も必要となる場合もあるかもしれません。

このようなモチベーションを引き出す評価指標には、旧来のエンジニアの評価方法とはまったく異なる、ビジネスマンとしての評価が必要となってくるのかもしれません。んー難しい。


そう考えると、オープンソースコミュニティというのはとっても異質だなぁ、と思いました。

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