水曜日, 3月 31, 2010

Google vs Appleの戦場

Android vs iPhone、AdMob vs iAd、ChromeOS vs iPadなど一見競合分野が増えてきている両社だが、短期・中期的には違うのではないかと思っている。

例えばAndroid。日本でもこの春いよいよ3キャリアから端末が発売されて、Android元年と呼ばれているがiPhoneを使ったことがある人なら誰でもその差を実感すると思う。正直言って両者の差はまだまだ大きい。使い勝手もそうだが、iTunesとの垂直統合が強固であり、そう簡単には切り崩せない牙城となっている。

そんなことはGoogleも最初から分かっていたはず。ではなぜ参入したのか?なぜ無料でオープンソース化したのか?これらを考えて答えを出さないと行けない。

多分、本質的なAndroidの狙いはまだ始まってすらいなくて、それは欧米や日本でのスマートフォンマーケットの獲得ではなく、アジアなどの新興国や発展途上国でパーソナルネット端末を手にいれるのがまだまだ価格的に困難な地域を狙っているのではないか。AdMobはその上でのマネタイズエンジンだし、ChromeOSも同じ狙いだとすると説明がつく。だとするとこれらは実はイノベーションでもなんでもなくて、検索&広告市場そのものを拡大するための中期投資活動ということになり、Appleの主戦場とは別であることになる。Appleの商品は嗜好性も価格も高く、どちらかと言えば先進国向けの商品だから。

それでもジョブスが憤っているのは、当然長期的には競合となってくる可能性が高いから。PCの時も高付加価値を提供していたはずのMachintoshは、オープン化されたPC/AT互換機市場に飲み込まれてしまった経験もあるのだろう。昔と違い今のAppleはサービス・コンテンツまでの垂直統合ビジネスモデルで成り立っているので、かつてよりは磐石とはいえAndroid及びその周辺のデベロッパーやサービス企業がどんな武器を携えてくるか分からない。

個人的にはAppleは常にイノベーティブな新製品&サービスを出し続ければ成長し続けると思うし、そのモデルを言い方は悪いがサルマネしてリーズナブルな形で広めるのをGoogleがやる、て住み分けて仲良くできないのかな、と思ったりもする。お互いの長所を生かせるし、世の中の全体最適にも繋がる。

いろいろ書いてみたけど、この仮説を検証するためにもAndroidとiPadは買っておかないといけない気がしてきた。。お金がかかって仕方ない業界ですネ。

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