金曜日, 3月 02, 2012

失敗を認めるリーダーシップ

数年前、有志で集まった合宿でのこと。
ペーペーの平社員だった僕は一人、なぜか幹部の人々に混ざって参加させてもらっていた。

会は昼間から一日中行われ、夜は呑みながらざっくばらんに話をしていた。
その中の一人の執行役員は、僕がその会社を受けた時に採用してくれた最初の上司だった。

みんな頭をフルで使った後にかなりのアルコールが入っていてグデングデンだったように思う。
するとその元上司が幹部の中で突然こう言ったのが非常に印象に残っている。


「◯◯と△△を失敗させたのはオレの責任だと思っているんだよねー」


両方とも、Web2.0だなんだと言われていた時代に急成長した新しいネットサービスのジャンルで、この会社は参入が1,2年遅れたため多くのコストを投じたものの競合に完敗してしまったのだった。

なぜこの話が印象に残ったかというと、こういうエライ人が自分と同等あるいは下の人間がいる前で、サラっと自らの失敗を認める発言をしたのを初めて見たからだ。

人間は弱く自分の失敗は責められたくないので、「認めない」か「言い訳を述べる」かのどちらかだと思う。
ライバルや多くの部下の前であればなおさらそういう人が多いと思う。それが普通だ。

でもその人は真逆だった。そしてそれを聞いた僕は「あ、この人は失敗と向き合えたからこういうことが言えるんだな。ということは同じ失敗はしないんだろうな」と感動してしまった。

失敗を認めるリーダシップをその時学んだように思う。


今日その人が社長になるニュースを見て、こんなエピソードを思い出した。
どんなリーダーシップを発揮されるのか期待しつつ、外部から応援したいと思います。

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